igawa's Blog

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半世紀も誤用していた「ひあさって」と「のぞ」

読売新聞のコラム「編集手帳」(2015.5.27)に、こんな文章がありました。

あす。あさって。その翌日を生まれてこのかた、「ひあさって」と信じ、そう発音してきた。つい先日、ある人に間違いを指摘され、国語辞典を何種類も引っ張り出して愕然とした。どれにも「しあさって」とある。子ー孫ーひ孫からの連想もあって、てっきり〝ひ〟とばかり思い込んでいた。

もの心ついてから半世紀以上も誤って用いてきていたそうです。「ひあさって」と発音していても、聞いている人には「しあさって」と言っているものだと思いますから、なかなか気づくことはないでしょう。

もしかしたら、自分でも同じような誤用をしているかもしれないので、人のことを笑えませんね。

 

実際、うちの母親は、私が気づくまでずっと、「喉」のことをずっと「のぞ」だと信じ込んでいました。「のぞ」と発音していても、文脈から判断して人は勝手に「のど」だと解釈しますから、それまで誰からも間違いを指摘されることがなかったのでしょう。
なぜ気づいたかというと、私が二十歳前後の頃、母が昔書いていた子育て日記を見せてもらっていたとき、ひらがなで「のぞ」と書いていることを発見したからです。母もまた、約半世紀誤用していました。
面白いことを発見したと思った私は、さっそく母に、喉の部分を指差して「ここ何という?」と聞いてみたら、はっきりと「のぞ」だと聞こえました。「のど?」と聞く私に、「いや、のぞ!」と断言するもんですから、日記という動かぬ証拠と国語辞典で間違いを指摘して大笑いになったことを覚えています。

 

言葉を使う仕事をしていらっしゃるコラムニストでも、思い込みの間違いがあるのですから、誰しもそんな間違いがあるかもしれません。まあしかし、そもそも探しようがありませんし、ほとんど気づかれることもなく実害もありませんし、気づかれた時にはお笑いネタとして使えますから、気にする必要はないですね。

 

ではまた…

 

あした あさって しあさって (おはなしだいすき)

あした あさって しあさって (おはなしだいすき)