前田憲一「続・勇気づけの子育て入門」
本書は、「不登校」をテーマにした、アドラー心理学がベースの子育て本です。
先日(2014.2.11)のエントリーに書いた「勇気づけの子育て入門」の続編になります(なぜか著者は違います)。
「勇気づけの子育て入門」吉村みちこ - igawa's Blog
本編では(マンガ+解説)×8話という形式でしたが、この続編は最後の解説を除きすべてマンガで描かれていますので、さらりと読んでしまいました。
1994年の出版と古い本ですが、最近のベストセラー「嫌われる勇気」(岸見一郎,古賀史健)で脚光を浴びているアドラー心理学に基づいていますので、むしろこれからもっと売れるかもしれません。
「勇気づけ」については、前回のエントリーに書いたとおり、親が子どもを信頼し、尊重・尊敬することが前提で、
- 子どもをありのまま受け入れること
- 結果よりも努力を認め注目すること
- 子ども役立った行動に感謝を示すこと
が大切です。つまり、子どもが自信をもち、自分には価値があるのだと感じることが重要だとアドラー心理学は教えています。
ここでは、本書の解説に書かれている6つのポイントを紹介します。
- 子どもの良い点(長所)をいっぱい見つけておく
長所を見つけておけば、いつでも子どもに伝えられ、そのことで子どもと楽しいコミュニケーションが生まれます。 - 子どもがすべきことについてうるさく言わない
「宿題した?」「明日の用意は終わったの?」等々。このように言い立てられますと、しようと思っていても「してやるものか」と反発したくなります。 - 誰が解決する問題なのかつかんでおく
子どもが自分で解決すべき問題を親が取り込んでしまいますと、子どもはそれを当てにしてやりませんから、大きくなっても自力で解決できなくなります。 - 子どもをよく理解する
まず子どもの言葉・言い分を良く聴きましょう。自分のことが理解されていれば安心できて、次はどうしようかと前向きに考えるようになるものです。 - ユーモアを使う
子どもは自分の間違いをたいてい知っており、叱られることも予想しているでしょう。親は怒りの爆発を止めて、ユーモアで間違いを指摘できれば、ずっと人間としての幅が広くなるでしょう。 - 親が楽観的になる
親が深刻にしていますと、子どもにも「これは深刻な問題なんだ」という感じが伝わり、「自分の手に負えない」と感じて解決の方向に進みにくくなるでしょう。
こういった内容がマンガのストーリーで読める、おすすめの本です。