成毛眞の新読書スタイル(哲学者岸見一郎さんとの対談)
日曜日は頭痛のため一日寝ていましたので、少し遅れての投稿です。
ノンフィクションの書評サイト「HONZ」代表の成毛眞さんが話題の本の著者と対談するコーナー「成毛眞の新読書スタイル」が新聞にありましたので、体力がない今日は簡単にそのメモ書きです。
今回のゲストは、哲学者の岸見一郎さん。
オーストリアの心理学者アルフレッド・アドラーの思想を紹介する著書『嫌われる勇気』についての対談です。
多くの方がご存知のとおり『嫌われる勇気』は昨年のベストセラーで、2013年12月に出版されて以来これまで70万部が売れているそうです。
成毛さんの最初の質問「すさまじい人気ぶりの理由は?」に対して、岸見さんはこう答えています。
過去の出来事が今現在の原因である、という「常識」がありますね。例えば、努力しても現在の自分が生きづらく、幸福になれないのは恵まれない境遇が原因で、自分自身で変えることはできないのだ、という考え方です。しかし、一方で、生き方の責任をそのように回避していいのか、と多くの人が気づき始めている。そうした中、この本を読むと「あなたが変われないでいるのは、自らに対して『変わらない』という決心を下しているから」だと、きっぱり指摘されます。「常識」を覆され、「ああ、そうか」と腑に落ちる思いをした人がすごく多いのではないかと思います。
これを読むと、アドラー心理学は、以前ちょっと勉強した「交流分析」(TA:Transactional Analysis)の考え方と似ているような気がします。「交流分析」の本も読み直してみないといけないと思いました。
このあと、面白い対話が続きますが、引用はここまでにしておきます。
ということで(?)、両者のオススメ本がありましたので、それを紹介して(自分用メモですが)今日は終わります。
岸見一郎さんのおすすめ本
- 須賀敦子『ミラノ 霧の風景』白水社
- 福永武彦『死の島』講談社
- ジェラルド・ダレル『虫とけものと家族たち』中央公論新社
- プラトーン『ソークラテースの弁明・クリトーン・バイドーン』新潮社
- 田中美知太郎『ロゴスとイデア』文藝春秋
成毛眞さんのおすすめ本
- カリール・ジブラン『預言者』至光社
- 塩沼亮潤『人生生涯 小僧のこころ』致知出版社
- シーナ・アイエンガー『選択の科学』文藝春秋
- 水野敬也『夢をかなえるゾウ』飛鳥新社
- ネルケ無方『迷える者の禅修行』新潮社
もう一度『嫌われる勇気』に戻りますが、この本は「嫌われるような生き方をしなさい」ということではなく、「嫌われることを恐れるな」ということを言っています。未読の方はぜひ。
ではまた…
- 作者: 岸見一郎,古賀史健
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2013/12/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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