大人になるというのはどういうことなのか
Twitterを使った紅白歌合戦のリアルタイム採点でも有名な、芦田先生(@jai_an)のブログ記事を読みました。
BLOG「芦田の毎日」: 成人式を迎えるあなたへ ― 大人になるというのはどういうことなのか
芦田先生は、発達心理学の観点から、〝イノセント〟という青年期の心象概念を通して、「大人になる」ということを次のように表現しています。
人間の自立過程期では、「なぜ自分はこんな親の元に生まれたんだ」というふうに親を拒絶する傾向が強くなる。逆に言えば、いつも〝純粋な自分〟があると信じ続けている。あるいは、「純粋な」、「汚れなき」自分になり続けようとする。(中略)
それに反して、「大人になる」ということは、たとえ、飲んだくれで、お金を一切入れようとはしないだらしないお父さんであっても、「この父でよかったんだ」とその父を受け入れることができるようになることです。
不幸を恨んだり親を拒絶しているうちはまだ、自分ではどうしようもできないことを受け入れることのできない子供だということです。なるほど分かりやすい。
さらになるほど!と思ったのは、「大人になる」ということを仕事に対する取り組み方にまで拡張した考え方です。
不満だらけで(穴があったら入りたいくらいの気持ちで)仕事を〝終えている〟。しかし外部評価は及第点を取れている。それがプロの実際の仕事のあり方です。
それは、どういうことでしょうか。結局、六割、七割でも外部に通用するようなパワー(強力なパワー)を有しているというのが、仕事をする、仕事が「できる」ということの実際だということです。
もちろんけっして、「不満なままで仕事を終えていい」と主張されているわけではありません。与えられた環境のなかでベストを尽くす、しかし自分ではコントロールできないことが次々と起こることを受け入れ、それでも合格点の結果を出すこと。これがプロの、大人の仕事だということだと思います。
新入社員のときの自分に聞かせてあげたい話でした。
約1年前のエントリー(最近読んだ必ず再読する予定の5冊 - igawa's Blog)で再読したい本として掲げながら、2回目がまだ読めてません。
- 作者: 芦田宏直
- 出版社/メーカー: ロゼッタストーン
- 発売日: 2013/09/02
- メディア: 単行本
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今日は「成人の日」。
ではまた…