『「ニセ医学」に騙されないために』〜危険な反医療論や治療法、健康法から身を守る!〜
「がんは治療するな」とか「酵素を摂取すると身体によい」といった本や記事をよく見かけます。私もそういった類の本を何冊か読んだことがありますが、いかにももっともらしく書かれているので、どこまで真実なのか分かりません。素直に読む人は、信じてしまうと思います。
「ニセ医学」とは、医学のふりをしているが医学的根拠のないインチキで、ニセ科学の一種です。ニセ科学とは、血液型と性格には強い関係があるという「血液型性格診断」とか、水にありがとうという言葉をかけて凍らせると美しい結晶ができるという「水からの伝言」など、科学のような見かけをしているが科学的根拠のないものです。
医学的な根拠のない明らかに間違ったニセ医学に対して、元気なときなら「こんなものはインチキだ」と冷静に判断できても、病気になったときには「もしかしたら効くかもしれない」と考えてしまいがちです。
ということで、この本を読みました。
「ニセ医学」に騙されないために 危険な反医療論や治療法、健康法から身を守る!
- 作者: NATROM
- 出版社/メーカー: メタモル出版
- 発売日: 2014/06/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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本書は、患者の不安につけ込むニセ医学の手口を知り、いざ病気になったときに騙されないための処方箋です。
現代医療編、代替医療編、健康法編の3部構成で、それぞれ10項目のウソが暴かれています。その30項目のうち特に私が気になったトピックは以下の7つです。
その内容は読んでいただくとして割愛します。
日本で流布している「ニセ医学」がほぼ網羅されているのではないでしょうか。本書では、怪しげな情報を信じてしまいたくなる人たちの心理にも配慮しつつ、何がおかしいのか、なぜ騙されやすいのか、根拠を示しながら世間に広まっている誤解やウソについて丁寧に解説されています。
不治の病になったとき代替医療等にすがりたくなることはあるかもしれません。しかしやはり、標準治療を否定することは非常に危険であることをあらためて認識しました。
【参考】著者のウェブサイト&ブログ
ではまた…