「よみうり堂」の書評から選んだ『科学で勝負の先を読む』ほか2冊
先週から日曜日は、新聞に掲載される書評を読んで気になる本があれば、メモがてら紹介することにしております。
ウィリアム・バウンドストーン『科学で勝負の先を読む』(評:生物心理学者 岡ノ谷一夫)
科学で勝負の先を読む -投資からテニスまで先を読むため・読まれないための実践ガイド-
- 作者: ウィリアム・パウンドストーン,松浦俊輔
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 2014/12/18
- メディア: 単行本
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この手の本は好きなので何冊か読んでいますが、本書もAmazonのショッピングカートに入れてしまいました(現在2〜3週間待ち)。人間の行動は真にランダム化ができないので、例えばじゃんけんでの勝負も運がすべてではなく勝ちやすい方法があるそうです。
自然に現れるパターンと人間が作るパターンの違いから捏造を見破る手段について、伝授してくれる。ペナルティ・キック、パスワード、株式市場など、22の例について掘り下げて説明しており、実用的な助言が各章の末尾にまとめられている。
下記の前著も気になります。
- 作者: ウィリアムパウンドストーン,William Poundstone,松浦俊輔
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 2006/11
- メディア: 単行本
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ギャンブルとツキについては、 1年ぐらい前に谷岡一郎著『ツキの法則』を紹介しました。おすすめの本です。
山下祐介『地方消滅の罠』、小田切徳美『農山村は消滅しない』(評:漁業経済学者 濱田武士)
地方消滅の罠: 「増田レポート」と人口減少社会の正体 (ちくま新書)
- 作者: 山下祐介
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2014/12/08
- メディア: 新書
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- 作者: 小田切徳美
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2014/12/20
- メディア: 新書
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元総務大臣増田寛也の『地方消滅』(中公新書)いわゆる「増田レポート」は、飛ぶように売れて2015年新書大賞を受賞していますが、今回取り上げられた2冊は、これに異論を唱えたものです。
若年女性の減少率という一元的な定量指標で地域の未来を仕分けるという切り口に、ある種の「乱暴さ」を感じるところもある。そのためであろう。両書とも異論に力がこめられている。とくに、地域中核都市を人口ダムにして東京一極集中をくい止めるべきという増田レポートの処方箋に対しては最後まで噛みついて離さない。
取り上げた2冊は反論が詰まっているが、『地方消滅』の見落としを補完する役割も果たす。『地方消滅』の読了後には是非読んでほしい。
よく考えたら、批判本を読む前に本書を読むべきですね。
- 作者: 増田寛也
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2014/08/22
- メディア: 新書
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ではまた…