igawa's Blog

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佐々木正美『育てたように子は育つ』

うちのトイレで見つけた本です。最近この本が増えていることに気がつきました。

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著者である精神科医佐々木正美先生は、相田みつをさんの書画のことばを「心のくすり」として、児童心理学の立場から治療に活用されています。

本書は、相田みつをさんが残された書のなかから育児に関係の深い言葉を佐々木先生が選んだ20編の作品について、それらのことばの持つ力についてのエッセイと、実際の臨床例を結びつける形で構成されています。

簡単にいうと、子育て中の若い父親や母親の心の糧となるような「親と子のためのことばの本」です。

 

ひととおり目を通しましたが、タイトルにもなっている「育てたように子は育つ」という言葉が、私にとっては衝撃的に感じる厳しい言葉でした。意識するしないに関わらず、親がどのように子育てを行ったかということは、そのまま結果としてあらわれてくるということですね。反省することばかりです。

佐々木先生は、このページで、以下のような解説を加えられています。

親や教師や大人たちが、自分たちの思い通りに子どもを育てれば、子どもたちは他者の思い通りにしか行動できない人間になる。自主性、主体性、創造性といったものは当然育つはずがない。

まず子どもたちは、人と自分を信じることができるように、人生の最初に無条件の愛情に恵まれてから社会の規範を上等の手本を見せられながら、ゆっくりおだやかに教えられるのがいいのだろう。

 

他にも、相田みつをさんの言葉や短い詩が心に響きます。

まだ小さな子どもがいる方、子育てに悩んでいる方、「子供を育てるということ」その真髄を短い言葉で伝えてくれる本書は、きっと何かヒントが見つかるでしょう。

 

育てたように子は育つ―相田みつをいのちのことば (小学館文庫)

育てたように子は育つ―相田みつをいのちのことば (小学館文庫)

 

 佐々木先生の本では、以下もオススメです。

子どもへのまなざし

子どもへのまなざし

 
続 子どもへのまなざし

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