童門冬二『高杉晋作』〜吉田松陰の志を継いだ稀代の風雲児〜
大河ドラマ「花燃ゆ」の頃の時代を知るために読んだ、My幕末読書シリーズ第1弾です。
高杉晋作を描いた本はたくさんありましたが、昔読んだ童門冬二の『上杉鷹山』が面白かったこと、2014年11月にPHP文庫版で出たばかりだったこと、一冊で読めること等から、この本を選びました。
- 作者: 童門冬二
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2014/11/06
- メディア: 文庫
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プロローグにおいて、作者は本書のテーマを次のように語っています。
この本のテーマは、「面白くない世を面白く生き続けた男」としての高杉を描くことにある。そのことによって、全く出口の見当たらない閉塞状況にある今の日本の世の中に、私たちの一人ひとりが挑戦し、「自分を取り巻く面白くない壁や厚い雲」を突き破る勇気や励ましを、晋作から得ようと試みるものだ。
その高杉晋作の波乱万丈の人生が、5つの時期に分けて描かれています。
一生を描いた伝記のようなものではなく、ときどき作者の考えが顔を出しつつ、エピソードを説明していくスタイルの小説でした。
全般的に説明調なので、主人公高杉晋作への感情移入はあまりできませんが、波瀾万丈の人生をどう面白く生きていったのか、幕末初心者の私でも分かりやすく読めました。
高杉晋作を手っ取り早く知りたいという方には最適の小説かもしれません。
ではまた…