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igawa's Blog

おもに読書と本に関するブログですが、Mac/iPhone、数学、音楽の話題など例外の方が多いかもしれません。

「よみうり堂」の書評から選んだ『SEKAI NO OWARI』ほか2冊

日曜日の恒例(でもやっと4回目)となりました。新聞の文化欄にある書評コーナーから気になる本を紹介します。

 

赤瀬達三『駅をデザインする』(評:政治学者・東京大教授 牧原出) 

駅をデザインする (ちくま新書)

駅をデザインする (ちくま新書)

初めて使う地下鉄の駅で降りるとき、どの出口から出ると目的地に行けるのか、地上に出たときにどの方向に歩けばいいのか、迷うことがよくあります。方向オンチだからといえばそれもあるかもしれませんが、駅のデザインにも大きな問題があると思っています。

日本でこのような不親切な状況をつくり出しているのは、他社への乗り換えの表示よりも自社ホテルへの入口の表示を大きく表示するという、鉄道会社による囲い込みの発想があるようです。

著者は若いとき、東京メトロの大手町駅のデザイン計画に関わり、その後、仙台市地下鉄南北線、福岡市地下鉄七隈線、つくばエクスプレス等の設計を手がけており、駅のデザインについて正面から採り上げた本書はとても面白そう。

東急東横線渋谷駅のように、地上ホームを地下化した途端、乗り換えが極端に不便になったりもする。駅とは都市の公共空間であり、そこにはしかるべき「風景」を作りだすための配慮が必要だと著者は言う。日本人の公共性への感度の弱さは、日々利用する駅にも表れている。わかりやすく快適な駅空間を提案する本書は、成熟社会への都市論なのである。

 

SEKAI NO OWARI『SEKAI NO OWARI ー世界の終わり』 (評:経済学者・東京大教授 松井彰彦)

SEKAI NO OWARI―世界の終わり

SEKAI NO OWARI―世界の終わり

SEKAI NO OWARIというバンドは「Dragon Night」ぐらいしか知りませんが、若者に相当な人気のようです。

本書にあるメンバー4人の個別インタビューで、ボーカルのFUKASEは、「檻」や「監視カメラ」がある病院でADHD(注意欠陥・多動性障害)と診断され、投薬を受けて体がボロボロにになっていった頃、「最後の賭けとして音楽を始めよう」と決心したとのこと。

そういった「世界の終わり」だった状態から音楽を始めたバンドの、「言いたいこと」がぎっしり詰まった本書です。

子どもは(転校をしてもしなくても)とてもフラジャイルな存在だ。小学生にも人気のセカオワの肉声を集めた本書は、ファンだけでなく、不安定な子供たちやその気持ちを少しでもわかりたい大人たちにもお薦めの一冊である。

 

沼野充義『それでも世界は文学でできている 対話で学ぶ〈世界文学〉連続講義3』 

それでも世界は文学でできている 対話で学ぶ〈世界文学〉連続講義3

それでも世界は文学でできている 対話で学ぶ〈世界文学〉連続講義3

昨年このブログでも紹介した「世界は文学でできている」のシリーズ3冊目です。そういえば、第2弾「やっぱり世界は文学でできている」はまだ読んでいませんでした。 

本シリーズは、沼野教授がホスト役となって多彩な作家、学者らをゲストに迎えて世界文学の魅力を語り合うものですが、今回は加賀乙彦、辻原登、谷川俊太郎、田原、アーサー・ビナード、ロジャー・パルバースの6氏が登場します。

 

やっぱり世界は文学でできている: 対話で学ぶ〈世界文学〉連続講義2

やっぱり世界は文学でできている: 対話で学ぶ〈世界文学〉連続講義2

 

ではまた…