叱れない上司、叱られたい部下
週刊ダイヤモンド(3月28日号)の「叱れない上司 叱られたい部下」という記事を読みました。
叱れない上司がいるのはわかりますが、叱られたいという部下が存在することに驚いて、思わず買ってしまいました。
この特集は3つのPartに分かれています。
- 増殖する叱られたい部下
- 叱り上手・叱られ上手になる
- 達人が伝授!型破り叱り術
Part1を読んで納得しました。
少し厳しく接するとすぐ会社を辞めてしまう新入社員が増えたという話はよく話題になりますが、その一方で、叱られたい若者も増えているのだそうです。その根っこには、「社会人になるまでにあらゆる上下関係がないまま育ってきた」という時代背景があるといいます。
具体的に言うと、こういうことです。
- 親は、子どもに何も押し付けない理解者で、〝友達親子〟が増えている。
- 先生は、モンスターペアレンツの苦情を恐れて子どもに何も言えない。
- 学校の先輩は、LINEやFacebookによって友達化が進んでいる。
このように、学生時代の上下関係がほとんど崩壊した中で育ってきたため、叱られることに耐性がない一方で、「社会に出てすぐの、経験値が少ない状態で放って置かれること」に不安を感じることから、叱られたいと考えるのだそうです。
確かに、上下関係の経験がなく、叱られ慣れていない若者が増えているのはそうかもしれません。しかし、入社後数年間に放っておかれることに不安を感じるのは、今も昔も変わらないのではないかと思います。ですので、叱られたい部下が増殖しているのか少し疑問です。
この記事を読んで、「そうか、叱られたい若者が多いのか」と叱り始めるオジサンが増えないことを祈るのみです。
Part2,3は、主に上手な叱り方の話で、むしろこちらの方がオジサンにはためになるかもしれません。
そういえば、松下幸之助の側近として仕えた江口克彦氏(PHP研究所前社長)が書いた『部下の哲学』を、ずいぶん昔に読みました。時代が変わってきているという状況を考えると、あらためて読み直してみたくなりました。
ではまた…
- 作者: 江口克彦
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2003/03
- メディア: 文庫
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