感動する話は、話の持っていき方がすべて
先日参観した中学校の社会人授業で、見事にやられました。
途中まで、一生懸命努力を続けていけば運も味方するし夢は必ず実現するよ、というよくある話だなと思って聞いていました。
ところが、話のクライマックスで出された1枚の写真を見た瞬間、ハンカチもティッシュも持ち合わせていなかったことを後悔する事態に陥ります。涙と鼻水が出ていることを周りに悟られないようにするのが精一杯でした。
どんな話だったかというと…
- ベーブルースに憧れてメジャーリーガーを夢見ていたピート君は、子どものころ野球が上手ではありませんでした。
- そんなピート君に、お父さんは「あきらめてはいけない。あきらめなければ夢は叶うよ。」と励まします。
- メジャーを夢見て練習を続け、学校を卒業したあとプロを目指しますが、なかなか契約してくれる球団がありません。
- 真面目に練習する姿に感動した先生の協力もあり、なんとか最下層のDリーグに入団します。
- その後ステップアップを続け、3Aリーグでも活躍し、ついにメジャー球団(セントルイス)との契約を果たします。
- そして夢にまで見たヤンキー・スタジアムでの最初の打席は、空振りの三球三振でした。
- しかし、敵地にもかかわらず、相手側も含めスタンド全体から大歓声があがります。なぜでしょう?
話のクライマックスで見せられた写真というのが、これです。
そうそう、今回は感動的な話が目的ではなく、話の持っていき方に感動した話でした。
普通でもそう簡単にはかなわない将来の夢であったにもかかわらず、自らの努力で夢を実現させたのですが、最後の最後で何と片腕の選手だったという、話の持っていき方が実にうまいなと思いました。
もし最初に、6歳のとき事故で片腕を失っていたことを知らされていると、感動は半分もなかったでしょう。
今日6月30日は、2002年に亡くなった野球選手ピート・グレイの命日です。
ではまた…