igawa's Blog

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子どもの読書感想文(作文)を上達させる最初の一歩

東大の中原先生のブログで、読書感想文のエントリーを読みました。

愚息の恥をさらすようで何なのですが、やや戯画的に、その状況を描き出すと、彼はこんな文章を書いているのです。
・・・
 クララは、車いすから立ちあがったことに僕は感動しました。
 あと、クララは、味噌汁が好きでした。僕も好きです。
・・・
 トホホ。。。
 要するに「複数の文をつなげで、ものを書くということが、全くわかっていない」のです。文と文がつながっていないがな。要するに、何のつながりもない文章が羅列されているだけです。

 

うちの子の作文も全く同じです。超単純化して書くと、

家族で遊園地に行きました。
昼ごはんはカレーを食べました。楽しかったです。

こんな感じ。文と文に何のつながりもありません。

 

中原先生はお子さんに対して、どのようにアドバイスされたのでしょうか?
さらに引用させていただきます。

先ほどの文章、 【文1】 クララは、車いすから立ちあがったことに僕は感動しました。 【文2】 あと、クララは、味噌汁が好きでした。僕も好きです。 は【文1】と【文2】のあいだがぶっ飛びすぎている。【文1】のあと【文2】には、【文1】の中にあるワードを説明したり、つけたしたりするワードがこないと、文章同士が、なかなかつながらない。 たとえば、【文1】 クララは、車いすから立ちあがったことに僕は感動しました。【文2】 長い間、車いすで生活していたクララが、「思い切って立ち上がること」が、どんなに勇気のいることか、と感じたのです。 とかなら、ありえるでしょう。 この場合「車いす」とか「立ち上がる」というワードが、文1と文2に共通する「糊しろ」になります。

「文章を書く」ということを、「糊しろを作りながら、似ている色の折り紙を貼り合わせていく作業」という例えを使った説明をされていて、なるほど!と思いました。


「自分だけのオリジナルな体験を書け」とか、「伝えたいことを一つに絞って書け」とか、いろいろ作文技術はあるようですが、そもそも文と文のつなぎ方を理解していなければ、読める文章になりません。そういう意味で、この「糊しろ」アドバイスは非常に役に立つと思います。

 

以前読んだこの本も参考になります。ただし、糊しろ技術が身についていることが前提だと思います。 

わが子に教える作文教室 (講談社現代新書)

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ところで、夏休みは明日が最終日。小学生の息子は作文の宿題が既に終わっていましたので、来年の夏休みに向けた教育用メモとして残しておきます。

 

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