igawa's Blog

おもに読書と本に関するブログですが、Mac/iPhone、数学、音楽の話題など例外の方が多いかもしれません。

BRUTUS 2015年 1/15号 「読書入門。」から選んだ本

12月に買った雑誌BRUTUSの特集「読書入門。」をひととおり読みました。 

この特集で紹介されていた本の中から、購入候補として気になる20冊を、記事の紹介コメントとともにリストアップしておきます。

 

松尾スズキ『大人失格』

松尾スズキの初エッセイ。バブル期に、頑張らなくていいことを提唱したり、「面倒力(めんどうくさいと思う気持ち)」について言及。時代を超えて笑える。 

大人失格―子供に生まれてスミマセン (光文社知恵の森文庫)

大人失格―子供に生まれてスミマセン (光文社知恵の森文庫)

宮沢章夫『牛への道』

カーディガンを着ていると悪党にはなれない? 大人が手に持ち間抜けに見えるのは、紙袋かバナナか。著者の視点で世の中を見ると日常もシュールに変貌。呆然としつつ力が抜ける、おかしみに満ちたエッセイ。 

牛への道 (新潮文庫)

牛への道 (新潮文庫)

カレー沢薫『負ける技術』

クレムリン』『バイトのコーメイくん』などで知られる漫画家のエッセイ集。この本は「名言の宝庫」と、古市さん。合コンは完全に「日常の縮図」でしかなく、「ミニ教室」だと譬えた箇所に赤丸がつけられている。 

負ける技術

負ける技術

 ロアルド・ダール『あなたに似た人』

「短編の名手」との異名を持つイギリス人作家。人生にある非日常を描く。 

ロジャー・パルバース『五行でわかる日本文学』

シドニー在住の作家、劇作家の著者が、紫式部吉田兼好から、森鴎外夏目漱石宮沢賢治谷崎潤一郎井上ひさし村上春樹までの25人の日本人作家を基にリメリックを書き上げた。「深く」と「品格」など韻の踏み方だけでなく意味の対比も面白い。 

五行でわかる日本文学 英日狂演滑稽五行詩(リメリック)

五行でわかる日本文学 英日狂演滑稽五行詩(リメリック)

コーマック・マッカーシーザ・ロード

文明が崩壊し退廃した世界を旅する父と子の物語。ピュリッツァー賞受賞作。「35歳くらいで読んで極地へ行く決心をした本」(角幡唯介 

ザ・ロード (ハヤカワepi文庫)

ザ・ロード (ハヤカワepi文庫)

サマセット・モーム『月と六ペンス』

芸術の魔力に取り憑かれた画家の徹底したエゴイズムをシニカルな筆致で描いた、モームの代表作。 

月と六ペンス (光文社古典新訳文庫)

月と六ペンス (光文社古典新訳文庫)

近角聡信『日常の物理事典』

圧力鍋はなぜ速く煮えるのか。ブーメランはなぜ戻ってくるのか等。台所や乗り物などでよく見かける物理現象157をピックアップしやさしく解説。 

日常の物理事典

日常の物理事典

都甲幸治『21世紀の世界文学30冊を読む』 

国籍や言語など関係なく、人々に響く文学は世界の方々で生まれているーー考えてみればそれが当然なのに “日本文学”、“世界文学” と分けて考えてしまってはいないだろうか? 

21世紀の世界文学30冊を読む

21世紀の世界文学30冊を読む

ジュノ・ディアス『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』 

ドミニカ共和国生まれで日本のポップカルチャー好きなアメリカ在住の作家が書いたドミニカ共和国アメリカが舞台の本 

オスカー・ワオの短く凄まじい人生 (新潮クレスト・ブックス)

オスカー・ワオの短く凄まじい人生 (新潮クレスト・ブックス)

日高敏隆『人間はどこまで動物か』

動物の営みを記したエッセイ集。
「人間を考えているうちに、今は動物行動学へ進んでいる。動物のあり方を知ることでまた人間を、戦争を考えることができると思う。」(前田司郎) 

人間はどこまで動物か (新潮文庫)

人間はどこまで動物か (新潮文庫)

土居健郎『「甘え」の構造』  

日本語にしか存在しない「甘え」という概念を探る。
「福島さんの本によく引用されていた本。純粋な攻撃欲ではなく、そこに「甘え」があるのではないかという考察」(前田司郎)

「甘え」の構造 [増補普及版]

「甘え」の構造 [増補普及版]

ジョージ・オーウェル『一九八四年』

ディストピア小説の代表的作品。「ビッグ・ブラザー」が支配する近未来を舞台に、全体主義に覆われた世界の恐怖を描く。ちなみに解説は、かのトマス・ピンチョン 

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

保坂和志『考える練習』

人からの薦めも読書のきっかけ。(林家彦いち 

考える練習

考える練習

マイケル・ルイスマネー・ボール

アメリカの文化であったベースボールに、経済原理とビジネスの息吹を吹き込んだルイスはまさにゲームチェンジャー。「昨日よりもマシ」ではなく、明日を作る勇気をくれる一冊。 

ダニエル・ピンク『フリーエージェント社会の到来』

著者は学者や政策担当補佐官、スピーチライター等の活動をしてきたフリーエージェント実践者。出版から約12年、予言した社会に近づいた今こそその発言を噛み締めたい。 

フリーエージェント社会の到来 新装版---組織に雇われない新しい働き方

フリーエージェント社会の到来 新装版---組織に雇われない新しい働き方

ミッチ・アルボム『モリー先生の火曜日』

16年ぶりに再会した恩師・モリー先生はALSに侵されていた。日々蝕まれていく体で人生の意味を教える「最後の授業」を行う先生の言葉には、いくつもの生きるヒントがあった。 

普及版 モリー先生との火曜日

普及版 モリー先生との火曜日

岡崎武志『読書の腕前』  

釣りやスキーを何度も繰り返すことで上達するのと同様に、読書も読めば読むほどその「腕前」が上がると説く体験的読書論。本の読み方、古書店の攻略法などのほか、古今東西の良書から文を広く引き、読書へ誘う。 

読書の腕前 (光文社知恵の森文庫)

読書の腕前 (光文社知恵の森文庫)

永江朗『本を味方につける本』 

「14歳の世渡り術」シリーズの一冊で、本との付き合い方が綴られる。小説の固有名詞を自分や知人の名前に変えて読む、写真集をカメラのファインダー越しに見るなど、視点にハッとさせられる。 

苦楽堂 編『次の本へ』

「次にどんな本を読むといいのかわからない」人へ向けた読書案内。『すすめ!! パイレーツ』の次に『イギリス海賊史』など、84人の読み巧者が2冊目の本へ導く。 

次の本へ

次の本へ

 

2015年は、この辺の本から読み始めたいと思います。 

ではまた…