『その女アレックス』を読みました。(ネタバレかも)
昨年末(12/29)のエントリーにも書いた、話題のミステリー『その女アレックス』(文春文庫)を読みました。
あまりにも凄い評判なので、期待して読んだのですが、正直少し微妙です。
アレックスと警察側のそれぞれの視点が交互に登場するスピード感、監禁されたアレックスが最後に脱出を図る1部から 2部, 3部へと大転換していく構成、警察側の主人公カミーユ警部とその上司・部下の細かな人物描写など、確かにレベルの高い小説であるとは思います。
しかしながら、後に明かされる壮絶なアレックスの秘密や多くのグロい描写のほか、「そんなのアリ?」と思った驚愕のラストシーンなど、万人にお薦めできる小説ではないと思います。
「訳者あとがき」に書かれた、「これまでとは違う読書体験」の意味が何を指しているのか、結局よく分かりませんでした。
この作品を読み終えた人々は、プロットについて語る際に他の作品以上に慎重になる。それはネタバレを恐れてというよりも、自分が何かこれまでとは違う読書体験をしたと感じ、その体験の機会を他の読者から奪ってはならないと思うからのようだ。(「訳者あとがき」より)
評価は高いですが、ミステリーマニア、ベストセラー愛好家以外は読まなくてもいいと感じました。
- 作者: ピエールルメートル,橘明美
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2014/09/02
- メディア: 文庫
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ではまた…