ゴルフはサービス業、どんな仕事もサービス業
先日、とある講演会で次のような話を聞きました。
今年(2015年)の女子プロゴルフ(LPGA)の大会は 37試合あり、男子の大会数(27)をはるかに上回っています。
男子との差がこんなに生まれたのは、単に人気があるからという理由ではなく、LPGAの前会長である樋口久子さんが、バブル崩壊後に迎えていた低迷期に断行した改革によるものだそうです。組織の改革もあったようですが、面白かったのは選手の意識改革のこと。
試合に先立って開催されるプロアマ戦では、主催者やスポンサーはプロにとって大事なお客さまです。にもかかわらず、それまでは、基本的な挨拶すらできておらず、お客さまそっちのけだったので、選手に対して徹底してサービスに関する意識改革の教育を行ったのだそうです。
樋口会長(当時)は、女子選手に対して「ゴルフはサービス業だ!」、つまり「いくら練習して上手くなっても、支えてくれるファンやスポンサーがいなければ、あなたがやっていることに意味はないよ」ということを理解させました。
その結果、協賛金が増える、試合数が増える、ファンが増える、若手が育つ、スター選手が生まれる、さらに人気が出る、といったような好循環をもたらしているようです。
しかしこれは、ゴルフに限らず、すべての仕事に言えることだなと思いました。
どんな仕事においても、いま何が必要で、何をすれば喜んでもらえるか考えることが大事です。自分の仕事という小さな枠にとらわれていると、大きな目的を見失ってしまい、まったく意味のない仕事をしてしまっているかもしれません。そういった、本人の自己満足(しかもコストがかかっている)が実は大きな損失に結びついていないか、常により大きな視点で自分の仕事をとらえ直してみないといけないと思います。
ではまた…