ラクをしないと成果は出ない
今日、あらためて会社で感じたことです。
まじめに仕事をすること
私は、従業員1000人以上の比較的大きい企業に勤めています。
社員の平均的な姿としては、まじめに仕事をしている人が多いと感じますが、まじめな仕事には、良い面もあり悪い面もあります。
良い面としては、着実に仕事をこなすことで安定したサービスをお客さまに提供できることです。今日感じたのは、悪い面の方で、それは何かというと、「常に100点の仕事をしてしまうこと」です。
100点の仕事をして何が悪いのでしょうか?
100点をとる仕事の悪い点
ものごとには通常、力を入れるべきところと、力を抜くべきところが混在しています。
仕事のできる人は、肌感覚でそれが実行できる人です。仕事ができない人というのは、それを逆にやっている人です。
しかし、まじめに働いている人(私も含めて)は、すべてのことがらに対して完全に仕上げようとしてしまい、本来力を入れなくてもいい部分にも時間をかけてしまうので、効率的な目標の達成という観点からみると無駄な作業をすることになります。
これは、単に残業が増えてしまうということだけでなく、二つの意味で会社にとって不幸な事態が生じてしまいます。
それは「スピード競争に負ける」ことと「本来の目的を見失う」ことです。
スピード競争に負ける
安定成長の時代であれば、良い面だけでも会社として生き残ることができたと思います。
しかしながら、あらゆる企業でスピードが要求されるこの時代において、どうでもいいことに時間をかけるような余裕はないはずです。
もちろん、スピードだけが命ではありませんが、常に100点を目指す仕事の仕方をしていると、いずれ淘汰されてしまうでしょう。
本来の目的を見失う
実はこちらの方が重要な問題です。
すべてのものごとには目的があります。常に100点の仕事をしてしまうということは、言い換えると、「目的を達成するためには何が大事なのか」を考えることを放棄しているとも言えます。つまり、本来の目的を効果的に達成するために何に力を入れるべきなのか、考えていないということです。
その結果として、時間とコストがかかってしまう割には、本当に大事なことに注力されないため、目標とする成果が出せないことになってしまいます。
自分の頭でちゃんと考えることは、お客さまの満足のためにも、自分が楽になるためにも、本当に大事なことです。
まとめ
以上のようなことは、競争の厳しい環境で働いている方にとっては、当たり前のことかもしれません。
しかし、大企業のぬるま湯のなかで仕事を続けてきた人にとっては、なかなか思考回路を変えられないのが実情です。
うまく手を抜くということは、サボるということでは全くなく、むしろ逆で、効果的に仕事を進めるうえで非常に重要なポイントではないでしょうか。
下記の本は、4~5年前に読んだ本です。内容は忘れてしまっていますが、タイトルがまさに本日の内容を表しているような気がしますので、あらためて読んでみるつもりです。