igawa's Blog

おもに読書と本に関するブログですが、Mac/iPhone、数学、音楽の話題など例外の方が多いかもしれません。

ららら♪クラシック「すばらしき祖国〜スメタナの“モルダウ”〜」

高校時代まで、クラシック音楽には全く興味がありませんでした。

福岡で一人暮らしを始めたとき、電器店で親しくなった店員のお兄さんが「モルダウ」の録音されたテープを貸してくれなかったら、 オーケストラを聴くようにはならなかったでしょう。

モルダウ」は、チェコの作曲家スメタナが作った交響詩「わが祖国」の第2曲で、川の流れを描写した美しき自然讃歌です。

 約30年前に私をクラシック音楽の世界に導いてくれた「モルダウ」が取り上げられていたので、NHK Eテレの「ららら♪クラシック」を観ました。

 

スメタナは曲の内容を正確に理解してもらえるよう、自らの解説を楽譜に残していました。その解説について、Wikipediaでは次のように記載されています。

この曲は、ヴルタヴァ川(ドイツ語名モルダウ川)の流れを描写している。ヴルタヴァ川は、Teplá Vltava と Studená Vltava と呼ばれる2つの源流から流れだし、それらが合流し一つの流れとなる。そして森林や牧草地を経て、農夫たちの結婚式の傍を流れる。夜となり、月光の下、水の妖精たちが舞う。岩に潰され廃墟となった気高き城と宮殿の傍を流れ、ヴルタヴァ川は聖ヤン(ヨハネ)の急流で渦を巻く。そこを抜けると、川幅が広がりながらヴィシェフラドの傍を流れてプラハへと流れる。そして長い流れを経て、最後はラベ川(ドイツ語名エルベ川)へと消えていく。

これを知って、今まで何となく聴いていた音楽が、急に立体的に見えてきました。2つの源流が合流する場面、結婚式の風景、急流で渦を巻くシーンなど、なるほどと思える箇所ばかりです。さらに番組では、ハープによる水が落ちる音、フルートによるチョロチョロ流れる様子、ヴァイオリンによる水の跳ねる音など、楽器の役割の解説もあって勉強になりました。

 

佐村河内さんのゴーストライター問題が最近ありましたが、「わが祖国」を作曲している頃にスメタナは聴力を失っていたんだそうです。知りませんでした。

私にとって思い出深い曲「モルダウ」について、スメタナが表現したかった曲の意味を知るだけでなく、聴覚障害という困難を乗り越えて生み出したことを知り、久しぶりにCDを聴いてみようかと思います。

 

モルダウが聴ける所有CDは2枚だけ。

一つ目は、生まれて初めて買ったクラシックCD。新世界とカップリングされたカラヤンウィーンフィルの演奏です。

  二つ目は、わが祖国全曲が聴ける版。

スメタナ:連作交響詩「わが祖国」

スメタナ:連作交響詩「わが祖国」